電子ピアノ NV10 カワイ 共同開発

カワイとオンキヨーの共同開発製品の電子ピアノとアンプが出ました

河合楽器とオンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンによる共同発表会が6月29日に行われた、というニュースを見ました。

カワイとオンキヨーは2015年に資本業務提携を行い、研究開発で連携していましたが、今回初めての共同開発製品が出たそうです。
共同開発製品は、それぞれ電子ピアノNV10とプリメインアンプA-9150です。共同開発の対象はアンプモジュール「Discrete SpectraModule」だそうです。

共同開発のアンプモジュール「Discrete SpectraModule」

カワイとオンキヨーが共同開発した「Discrete SpectraModule」。これは、ディスクリート構成のアンプモジュールだそうです。

このモジュールで500V/μsecを超えるスルーレートとメガヘルツ帯域までフラットなリニアリティを実現させていて、動特性をハイエンドクラスまで引き上げているとのことです。

楽器メーカーのカワイと、オーディオメーカーのオンキヨーのエンジニアが、各ノウハウを持ち寄って、「楽器の音を忠実に再現する」という共通の目標を掲げて作り上げたものです。

両社のエンジニアは、音作りに対して、当初全く違うアプローチを持っていたそうですが、「楽器の音の自然な再現」という目標は最初から一致していたそうです。

「同じ音」を目指してそれぞれのノウハウをフィードバックし、新しい発見を得ながら開発が進められました。

電子ピアノとアンプと言う異なる商品ではあるものの、それぞれが持つ音へのこだわり、「音を奏で、高音質での再生を目指す」という同じ思いがここに結実しています。

このモジュールは、電子ピアノNV10ではヘッドホンアンプ用に最適化、A-9150ではプリメインアンプのパワー段用に最適化した形で使用されています。

電子ピアノのフラッグシップモデル NOVUS NV10

カワイの初めてのハイグレード機

従来、カワイの電子ピアノは、入門者用の低価格帯モデルがメインでした。今回のNV10は、価格は900,000円(税別)で、2017年10月に発売予定です。カワイの創業90周年記念モデルでもあります。

90万円というハイグレード電子ピアノを発売するのは、同社初のチャレンジとなります。

NV10の特徴

木製鍵盤
黒鍵・白鍵は、ともにプラスチックではなく木製です。これはエントリー機でも同様で、カワイの電子ピアノにおけるひとつの特徴です。

鍵盤アクション「ウルトラ・レスポンシブ・アクション2」
カワイ製グランドピアノに採用されている鍵盤アクション「ウルトラ・レスポンシブ・アクション2」を、電子ピアノ用に特別改造して搭載しています。フラッグシップ機として、グランドピアノのような弾き心地を徹底追及しています。

鍵盤の重さの再現
生ピアノと同じように、88鍵ひとつひとつの重さを変えており、低音部では重く、高音部に行くに従って軽くなる鍵盤の重さを再現しています。

開発時には同社製グランドピアノから、鍵盤ひとつひとつの重さを計測して、鍵盤の重さを再現できるようにしたそうです。

鍵盤アクションはグランドピアノと同じ長さ
グランドピアノと同じ長さの鍵盤アクションを内蔵しています。また、生ピアノでのフェルトハンマーに相当する、カーボンファイバー入りABS樹脂ハンマーを装着しています。

そして、弦は有りませんが、代わりに非接触型光センサーで、ハンマーの動きをより正確に検知します。

ダンパー機構
本来、電子ピアノでは必要ないものですが、ダンパー機構も内蔵し、ペダルを踏んだときに鍵盤が軽くなるタッチ感の再現をも図っています。

ピアノ音源と高音質化技術
音源
カワイのフルコンサートピアノ「SK-EX」の全ての鍵盤をマルチチャンネルでサンプリングしたものを使用しています。しかも、88鍵の音をすべてモデリングしています。

そのほか、「SK-5」「EX」などの同社製グランドピアノ音を内蔵しています。

オンキヨーの独自技術
ピアノ音を高品位に再現するため、音の再生部にオーディオメーカーであるオンキヨーの技術が投入されています。
  • 1-bit processing:音の解像度を高める
  • DIDRCフィルター:可聴帯域外からの混変調ノイズを抑え、可聴帯域の聴こえ方を向上させる
  • Premium Amps:オンキヨー製パワーアンプ。本体内蔵スピーカーに搭載し、スピーカー出力時の音質向上を図る
カワイとオンキヨーの共同開発技術
ヘッドホン出力部には、オンキヨーと共同開発したディスクリート構成のアンプモジュール「Discrete SpectraModule」を搭載しています。ヘッドホンアンプ用に最適化されています。

その他の機能
操作インターフェイスは5インチのタッチパネル液晶で、音色の切り替えが直感的に行えます。

Bluetooth機能にも対応しており、スマホと連携して音源を再生しながら弾くこともできます。

プリメインアンプの入門機 A-9150

オンキヨーのA-9150は、定格出力60W+60W(4Ω、20Hz〜20kHz、0.08%THD)を確保するプリメインアンプです。

今年5月にドイツで開催された「High End 2017」で公開されていまして、このたび日本国内での販売が正式決定しました。発売は2017年7月上旬の予定です。価格は62,000円(税別)です。

エントリークラスですが、デジタルからアナログまで豊富な入力端子を装備し、USB-DACやCDプレーヤー、レコードプレーヤーなど多彩な音楽ソースを楽しめます。周波数特性は10Hz〜100kHz(+1dB/-3dB)をカバーします。

A-9150の特徴

カワイと共同開発したアンプモジュール「Discrete SpectraModule」
新しく開発されたディスクリート構成のアンプモジュール「Discrete SpectraModule」を搭載し、パワーアンプ部の音質強化を図っています。

このDiscrete SpectraModuleは、カワイと共同開発された目玉技術です。プリメインアンプのパワー段用に最適化されています(詳細は、この記事の最初に記したので割愛します)。

デジタルノイズを大きく低減する「DIDRCフィルター」
DIDRCフィルターは、D/A変換時に発生する微小な動的ノイズのメカニズムを追求し、可聴帯域外からの混変調ノイズを抑制することで、可聴帯域の聴こえ方を向上させるというものらしいです。これまで、オンキヨー製プリメインアンプの上位機種にも投入されてきています。

また、前項で述べたDiscrete SpectraModuleは、元々はこのDIDRCフィルターのアナログ部分を切り出して発展させたものだそうです。楽器開発のノウハウを取り入れてパワーモジュール化し、さらにオーディオ用にカスタマイズした状態で搭載されています。

入力端子
入力端子にアナログRCA、光デジタル、同軸デジタル、フォノを備えており、デジタルからアナログまで幅広い音楽再生を楽しめます。

アナログ部とデジタル部はセパレート設計とし、アナログ信号入力時にはデジタル回路をオフにすることで、相互の干渉を抑えています。